AMANOIWATO vol.2

あの不思議な洞窟巡礼から11年が経ち、その間ギターを演奏し旅を続けながら様々な出来事が起きた。
十代から続く刹那的で荒れた生活が健康も心も崩していた。

 

ある時(2004年)、泥酔し酩酊して舞台から転落して骨折しながらも演奏したことがあり、それは今だに後遺症が残っている。
長年のツケを払うような出来事が沢山起こり、その行き詰まったタイミングで瞑想と座禅に出会った。

 

瞑想という新しい技術を手にいれたことで、意識が少しずつ反転し、これまで通りに生きることが出来なくなっていく。
あの洞窟へ誘われたことも、流れがおきた影響を受けているようだ。
その後も巡礼のように各地の不思議な場所へ幾度となく訪れている。

 

今日は快晴。流れが合わさり、また再びあの洞窟に誘われた。
高千穂の隠されている真実の天の岩戸と言われる秘密の場所だ。

 

ここから1時間ほどの幣立神宮という古代からの聖域の麓で演奏することになり、前夜から近くでキャンプをして朝から洞窟へ参拝しにいく流れになった。
もともと数人で詣るつもりだったが、噂を聞きつけて8名の大人と3名の子供が合流した。

 

あの険しいが清々しくもある森の山道を小一時間ほど登ると、例の岸壁にぽっかりと開く洞穴が現れる。
案内人は何度も縁ある人達をここへ連れてきたが、洞窟の中にある鳥居の先へ進んだのはあの時だけだと言った。

 

呼吸を整え洞窟へ入る。
鳥居がある拝所にはあの時とまったく同じようにロウソクが1本置かれてあり、デジャビュのように火を灯す。
ロウソクを手にすると、ごく自然に鳥居をくぐっていた。
再びあの魅惑的な幾何学模様がフラクタルに次々と展開されていく。

 

ここは一体どこなのか。今はいつなのか。

 

時空が存在しないタイムトンネルの岩のアーチをくぐり抜けて、完全な闇の領域へと潜入した。
それは胎内くぐりの通過儀礼だ。
大地の子宮に戻るような安心感、そして果てしない宇宙に繋がる神秘で永遠の空間だ。
岩に示される図形に見入りながらゆっくりと岩場を下りていくと、ふと突然、ここはピラミッドの内部なのだと確信する。

 

日本には広島の葦嶽山、富山県の尖山、青森県の大石神など数多くの古代ピラミッドがあると言い伝えられ、実際に足を運んだ事もある。
その側にはイワクラと呼ばれる巨石群が独特の不思議なフォルムで組み上げられ、幾何学・天文学的に配置されている。
熊本県の金峰山頂では夏至の正午になると三角形の光が浮かび上がる。2016年の夏至にそこへ演奏をしに行ったことがある。
この洞窟も同様に夏至になるとレーザーのように斜光が差し込むようになっている。
古墳も含め、日本には膨大な数の古代の巨石文明やストーンサークルの遺跡が実在している。
それはエジプトやメソポタミアの文明よりも遥かに古いもので、考古学者たちは説明をすることが出来ないでいるミステリーなのだ。

 

つづく

 

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